アイドルって素晴らしい 〜Idolife is beautiful〜

大好きなアイドルを日本中、世界中に広めたい。たまにラーメンと映画と、他にも色々書くかもしれません。お昼休みの暇つぶしにどうぞ

けやき坂46「期待していない自分」ラジオドラマがどんな妄ツイよりも良かった件。

 

 

 こんにちは、みるふぁん(@milkeyfantom)です。

 28日に放送されたラジオ番組「AKB48の私たちの物語」にてけやき坂46が参加したラジオドラマが放送されました。

 この番組は、リスナーから募集したプロットをもとに、ラジオドラマを作成し、そのドラマをAKB48のメンバーが演じていくというもので、時々番外編としてAKB以外のグループからメンバーが出演。過去にも乃木坂メンバーや欅坂メンバーも出演しています。

 そんなこの番組に、今回はけやき坂46から河田陽菜、富田鈴花、濱岸ひよりが出演。

『期待していない自分』と『もう森へ帰ろうか』の2本を演じました。

 

 

みなさん、お聞きになったでしょうか。

 

この2本のうちの「期待していない自分」。

これがなんとも切ない、青春ストーリーになっていてとてもよかった。

 

男役のぱりぴちゃんの声もアニメの男キャラとかにいそうな感じだし

主人公の陽菜ちゃんのか細い声も味があって良い!!

 

....ひよたんも良かった!!笑

 

 

そこで、まだ聞いていないという方のために

全編を文字に起こしてみました。

 

「いやいやYouTubeできくからええわ」

 

って思ったそこのあなた!!!! 

 

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YouTubeの動画はいつ消えるかわかりません。

しかし、このブログはなんと!!!

消えません!!!!!!!!!!!(たぶん)

 

 

しかもね

 

このブログを読んでから

 

ラジオを聞く

 

そうすることで2度

 

楽しめる

 

そういう考え方もできると思うんですよ

  

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本編はこちら

 

『期待していない自分』

原案、河田陽菜、富田鈴花、濱岸ひより

脚本 北阪昌人

 

 

 

ここは、ひらがなけやきという坂の上にあるひらがなけやき学園。

2年A組の教室では、窓際の席に座る河田陽菜が夏の空を見つめながらぼんやりしています。

 

「あーあ、この空の向こうにある宇宙はどこまで広がっているんだろう。宇宙の先には終わりがあるんだろうか。もしあるとしたらどんな風景なんだろう。そもそも宇宙ってなんだろう」

 

そんな河田のそばにある男子生徒が近づいてきました。

クラスで一番のイケメン富田のぶおです。

 

「かわた!おい、かわた!!」

「え、あ、富田君」

「相変わらずぼんやりしてんな」

「悪かったわね、で、なに?」

「あ、おまえさ、今度の日曜の花火大会だけどさ、」

「うん」

「一緒に行く人決まってんのかよ」

「え?いや、別に」

「じゃあさ、俺と行こうぜ花火大会」

「え?え?」

「あけとけよ」

「(クラス中の女子が憧れる富田のぶお君が私を誘った?え?まじ?めっちゃおどろきなんですけど!)」

 

 

河田は家に帰るといつものようにくまのぬいぐるみ、ひよたんに話しかけました。

 

「ねえ、ひよたんどうおもう?なんかの間違いだよね?

 わたしね、期待しないようにしてるの、他人にも自分にも。

 だって絶望するだけだもん、ね、ひよたんもそう思うでしょ?

 ぬいぐるみにだって期待していない、どうせ話しかけても返事なんてかえって」

「僕はそんな風には思わないよ」

「え?」

「花火大会たのしみにすればいいよ」

 

「ひ、ひ、ひよたんがしゃべった!!??」

 

 

 

「えーみんな、明日から夏休みだ

 うれしいなあ、たのしいなあ

 先生にもあったんだぞ高校生の時が

 好きな子がいてなあ、花火大会に誘ったんだが断られてしまったよ

 ひとりで見た花火...

 ヒューーーーーーパーーーーーン

 私の恋も夜空ではじけ散ったァ、っはっはっは。

 ということで今度の日曜の花火大会、決して羽目ははずさないように。

 いいなあ?でも恋心というなのはこの鍵は外してもいいぜえ?」

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

「あーどういうつもりだろう富田君。

 あーきっとあれだ、私をからかってるんだ。

 待ち合わせ場所になんかきっと現れっこない、

 私が待ちくたびれるのを影でこっそり見て仲間と笑うんだ

 期待しない、絶対期待しない」

「どうしてひなはそうなんだよ」

 

河田陽菜は学校にくまのぬいぐるみひよたんを連れてきていたのでした。

 

「ったくもう、そんな風に何も期待しない人生って寂しいんじゃないかな」

「ぬいぐるみのあんたにはわかんないわよ」

「ひどいこというんだな陽菜は」

「あ、ごめん..」

「まあ確かに僕はただのぬいぐるみだ、

 自分ひとりじゃどこかに行くこともできない

 でもさ、僕はいつも期待してるよ、

 あー陽菜がどっか連れて行ってくれないかな

 陽菜が楽しいお話してくれないかなって」

「ひよたん..」

「いつも陽菜の愚痴を聞いてきたけど

 今回ばかりは僕も言わせてもらう

 絶望を恐れるな、期待してこう」

「ひよたん....」

 

「何一人でぶつぶつしゃべってんだよ河田」

「と、とみたくん!」

「あのさ、あれかな?」

「ん?」

「河田、、おまえさ、浴衣とか持ってるのか?」

「あるけど..」

「花火大会、俺浴衣着てくから、良かったらおまえもその浴衣で」

「きっとあれでしょ、浴衣着させて

 待ち合わせすっぽかして私を笑いものに」

「なんだよそれ..」

「ちょっと陽菜、何言ってんだよ」

「あんたはうるさい黙ってて」

「え、うるさいって俺別に」

「富田君に言ったんじゃないの」

「ええ??」

「楽しみにしてますって一言言えば良いんだよ」

「うるさい、、黙れくま!」

「くま?いやおれくまじゃねーし」

「あ、違うの、ごめん、あ、じゃあ、日曜日」

「おう、日曜日、じゃあ夕方五時にひらがなけやき坂の上のけやきの木の下で待ってるから」

「わかった、その、なんかごめん、えっとじゃあひらがなけやき坂の下のけやきの木の上ね」

「河田、おまえだいじょうぶか?」

 

 

 

さて、いよいよ花火大会当日の朝がやってきました。

 

 

「え?やっぱりいかない?行かないってどういうことだよ」

「だって、ひやかしにきまってるよ、からかわれるの嫌だもん」

 

 


(あっはっはは、あれれ、まじで俺が誘ったと思っちゃった?めっちゃウけるんですけど、このモテモテな俺様がおまえなんか相手にするわけねえじゃん、あっはっは)

 

 

「めっちゃネガティブな想像してるね」

「だってそうでしょ、私なんか何の取り柄もないんだよ

 魚の川が好きだし、窓を開けて外のにおいをかぐのが好きだし、

 宇宙のことを考えてたら止まらなくなる、、

 こんな変わった女の子、あの富田くんが好きになるはずなんかない」

「まあそりゃそうかもな」

「そうそう、ってえ?」

「いや、でも人間色んな趣味の人がいるから大丈夫だ」

「変な励まし方」

「とにかく若いってことはだな、ぶつかって失敗してもいいってことなんだ」

「ひよたん年寄りみたいなこと言うんだね、年いくつ?」

「さあな、いいかい陽菜、期待するってことは大切なことなんだ

 期待してわくわくする時間は人生の宝物だ、さあ陽菜」

「わかった。ひよたんがそこまで言うならいくよ」

「そうこなくっちゃ」

「別に期待してないけど」

 

 

 

夕闇が迫る中、河田陽菜はひらがなけやき坂の上にあるおおきなけやきの木の下にやってきました。

 

 

「もう5時だよひよたん」

「大丈夫きっとくるよ」

金魚が泳ぐ白い浴衣を着た河田陽菜。空はどんどん藍色に近くなっていきます。

「10分過ぎたよ、やっぱりこないよ」

「大丈夫、期待して、最後まで期待してみて」

「陽菜、誰かくる!」

 

「おやおや、そこにいるのはひらがな欅学園の河田ちゃんではありませんか」

目つきの悪い男子が河田にちかづきました 

「俺さあ、荒くれ高校2年の荒暮男だよ

 どうかな、、俺と一緒に行かねえか花火大会、なあいいだろ、

 こんなところにいたら蚊に刺されちまうぜ、へっへっへ」

「(がっかりしたそっかそういうことか、私は結局だまされたんだ)」

「富田君に頼まれたんでしょ」

「あ?」
「わたしを、わたしを馬鹿にしないで」

「何言ってんだかわかんねえけど、ほらいこうぜ」

「ちょっと、やだ、はなして」

「いいから、ほらぁ!」

「その手を離せ、その汚い手を離せ」

「なんだおめえ」

「俺を知らないか?」

「あ?」

「俺は富田のぶおだ」

「え?このあたりを仕切る最強のイケメン富田のぶお??」

「怪我したくなかったらとっととうせな」

「ひええー」

「富田君...」

「待たせて悪かったな」

「ほんとにきてくれたんだね」

「え、なにいってんの、くるにきまってるでしょ、俺が誘ったんだし」

「よかったね陽菜」

「まだわかんないよ、この後どっきりがあるかも..」

「どこまで期待してないんだよ

 陽菜いいかい、

 色んなことに期待してごらん

 人にも自分にも、世界が輝いて見えるから」

「ひよたん..」

「河田」

「あ、あ、ごめん」

「いこうか」

「うん」

「浴衣すげーにあってるよ」

 

 

ヒューーーーーーパーーーン

「始まった」

そう、ようやく私の人生がはじまった

花火の音は出発を告げる合図のように聞こえた

「ひよたんありがとう、ひよたん?」

それからひよたんはもうしゃべらなくなった

でも私は覚えてるひよたんがいってくれたことば

「陽菜いいかい

 色んなことに期待してごらん

 人にも自分にも、世界が輝いて見えるから」

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